「9月の万博は激混み」というニュースに震えながら、それでも私たちは行ってきました。
そう、3世代そろっての万博大冒険!
「①準備編」で完璧な装備を整えたはずが、
「②夜間券で入場編」では、じいじのまさかの転倒💥、肝心なところで娘の「おしっこ」宣言💦に翻弄されつつも、
くら寿司・パビリオン・ショーの三大予約をすべて制覇!
夜、ホテルで濃厚カップラーメンをすすりながら勝利に酔いしれていました。
しかし――戦いはまだ始まったばかりだったのです。
いよいよ迎えた本日。朝から晩まで遊び倒す、1日券フル参戦の日です!
激混み必至の朝、入場は何時に?
 三世代の体力は持つのか?
 そして、大冒険の果て、じいじばあばは無事に帰れるのか!?
朝の入場戦争と“おしっこ再び”事件
昨夜は、塩分と旨味に満たされた背徳濃厚カップラーメンとともに夜更かし。
体がむくんで鉛のように重い……!
それでも、旅の使命感が私たちを突き動かし、7:30にホテルを出発。
8:00、尼崎駐車場に到着。奇跡的に?今日もガラガラ!
ここで5歳娘をトイレへ誘導。
「これでゲート前のおしっこ事件は防げる」と母はほくそ笑む。完璧だ。
待ち時間ほぼゼロでシャトルバスに搭乗。
8:30、万博到着。すでにゲート前は人・人・人。
「ふっ、想定内。大群上等!!昨日の修羅場を越えた私たちを舐めんなよ」
と列に並んだその瞬間――
「おしっこ~」
……きた。万博二日目、まさかの初手「おしっこ」再臨。
「さっきしたじゃん!?」と焦る母。
しかし、今日の待機列は昨日の比じゃない。
ここで回避しておかないと、大惨事になる。急いでトイレへ。
結果、行かせてよかった。
まさかの大量のおしっこ!
昨夜の塩分、ここに極まれり。
娘の体から放出されたのは、きっとカップラーメンによるむくみ分でしょう。
気を取り直して列へ。待つこと40分。
じいじばあばのリュックは、旅の荷物がギュッと詰まっていて重たい。
今夜のホテルは昨日とは違うからだ。
1日、大丈夫かな?交替で持てればいいけど・・・。
9:20西ゲート突破!!
昨日X線検査であれほど引っかかった「鼻毛カットはさみ」を愚かにも今日も持参してしまった私。
ドキドキの検査だったが今回は華麗にスルーされた。
もはや“はさみごとき”で足止めしている場合ではないのか?
混雑がすべてを飲み込んでいくーーーー。
当日予約の現実!消えゆくパビリオンたち
まずは目指せ「パソナパビリオン(ミニ心臓!)」。
が、すでに入場制限。ガーン!
ここで隊を分裂。私は単独で「スシロー整理券」ゲットへ急ぐ。
本日の休憩処(←三世代万博にとって最重要)は、スシローだ!
歩きスマホで当日予約画面を開くも、
NTTが~、電力館が~、ヨルダンが~~~、
この2か月、家族会議で練りに練ってきたパビリオンたちが、
次々と消えてゆく・・・。
予約画面は×××に埋め尽くされた焼け野原。ガーン!!
しかしそのとき、奇跡の文字が目に飛び込む。
「赤十字 〇」
即、予約ボタン連打!10:30予約ゲット!!
興奮のままスシロー到着。すでに長蛇の列。
不安を抱えつつもとりあえず並び、夫に電話を入れる。
夫:「シンガポール並んでる!もうすぐ入れそう!」
私:「赤十字、まだ空いてる!」じいじばあばの当日予約を夫に託す。
夫:「了解、こっちも取れた!」と頼もしい返事!
ん?夫がゲットしたじいじばあばの赤十字予約時間、10:00。現在9:40!!
……シンガポールを回ってから赤十字?無理じゃない!?
心配しながらも采配は夫に託し、私はスシローの整理券列で待機。
そしてとりあえずDuolingo(イレギュラーな日も忘れないぜ)。
9:50すぎ、ようやく列が動き出す。ついに整理券をゲット!番号は・・・
「212番」――。
212?これ、夕方までに順番が回ってくるのか??
不安になりつつも、
そのプラチナチケット(笑)をウエストポーチの奥に大切にしまいこむ。
一方の夫。
電話すると、シンガポールを駆け足で回り、既にじいじばあばを赤十字パビリオンに送り届けたとのこと。見事なタイムマネジメントに頭が下がる。
10:10、夫・娘と合流。
赤十字の予約時間まで、隣の国連パビリオンでVR体験やASEANオリジナルスタンプを楽しむ。
ちょっと立ち寄った施設でもワクワクが待っている万博、サイコー!

「人間を救うのは、人間だ。」赤十字パビリオン
10:30、赤十字パビリオンへ。
半球型ドームシアターで、紛争地や災害地で活動する職員やボランティアの姿を体感。
「人間を救うのは、人間だ。」というメッセージが胸に突き刺さる。
戦争。災害。それに立ち向かう人々。
普段なかなか向き合えない課題について、家族一緒に体験できたことが嬉しかった。
――やれ三世代万博だ、やれ9月万博激コミだ、などとウカレポンチでいられることが、どれほどありがたいことか。
この平和が続きますように。
そして、少しでもいい、自分にできることを感じ、行動できますように。

じいじばあばの華麗なるアドリブ力
11:00、赤十字を終えじいじばあばと合流。
なんと、先に赤十字を終えた2人はその足で向かいの中国館に“するっ”と入館していたのだ!
中国館は11:00には長蛇の列となっていたので、空きの瞬間を逃さないその判断力、恐るべし!
さて、スシローの順番は……?と、スマホでチェックすると・・・
もう順番きているーーー!!
スシローで未来を味わいながら・・・再び事件!
もう少しパビリオンを回りたかったけれど、順番が消されることを恐れ、急いでスシローへ。
これが噂の「デジロー」!巨大タッチパネルで注文に娘たちもウッキウキ。
未来の寿司だって!じいじばあばも興味津々でメニューを眺める。
「うむ。いい休憩だ」。……と悦に浸ったその瞬間、思い出す。
「あ゛ーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
11:15-11:30、夫と5歳娘の「パナソニック・ノモの国」予約を忘れていた!!!
現在11:20。
「とととととーちゃん!!ノモの国だった!あと10分しかない!!」
母のただならぬ雰囲気に、5歳娘も「行かねばならぬ」と察したのか?
いきなり全力で寿司を口につめこみ、席を発つ!
たのむ!間に合ってくれ・・・・・・!祈る母。
11:30、LINE通知がブブッ。
夫:「ギリギリ間に合いました」
ーーーーよしっ!
心の中で安西先生(スラムダンクより)ばりのガッツポーズを決める母であった。
じいじばあば、単独で激コミ万博に飛び込む
スシローに残ったじいじ・ばあば・11歳娘・私。
未来の寿司を堪能し、じいじはビールも一杯!至福の休憩タイムを過ごす。
夫&5歳娘の帰還まではまだ45分はかかる。
そんな中、ばあばがなんだかソワソワしている・・・。
・・・ばあば・・・パビリオンに行きたがっている・・・!!!
座って休憩ではないのだ。パビリオンなのだ!万博大冒険なのだ!
勝手にじいじばあばを高齢者枠として捉え、休憩処優先で予定を組んでしまった自分を反省。
「私たち、ここにいますのでパビリオン行ってきてください!」
「ほんと~?(輝く目)」
じいじ、ばあば、激コミ万博という荒野へ意気揚々と旅立っていった。

一方、さらに残ったスシロー組。
この大人気スポットでこんなに長居していいのだろうか?という後ろめたさを感じる母をよそに、11歳娘はウニキャッチゲームを満喫。
そして――「寒い……」
スシローの快適なエアコンに、まさかの芯まで冷え切ってしまった様子。
この残暑厳しい万博の中にいて、なんて贅沢な悩みだろう(笑)。

夫、ガンダム当日予約を制す!本日のMVP確定!
12:30、汗だくの夫&5歳娘が戻る。
やっとありつけた寿司をほお張りながら、夫の苦労談が続く。
5歳娘を抱っこし、大混雑の人混みをかきわけかきわけパナソニックに辿り着いたこと。
人々の日傘の先っぽに額をツンツン刺されまくったこと。
パナソニックノモの国は5歳娘にドンピシャで、ツンツンされながらも辿り着けてよかったこと。
そしてーーー
「ガンダムパビリオン(両親用)」をゲットしたこと!!!!!
ノモの国で5歳児を見守りながら指1本で戦い抜いた夫。
それはまさに”スマホ戦士ガンダム”
両親への最高のプレゼントではないか!!
間違いなく、本日のMVPは夫🏆。
戻ってきたじいじばあばへ「ガンダム、予約取れたよ!!」と鼻息荒く報告するも、
「まあ~♪ありがとう~♪」と近所の映画のチケットでももらったような軽~いお返事。
チーン。
夫よ、私にはわかるぞ!!
その予約がどれほど困難で、どれほど貴重かを。
お金払っても買えない、瞬間早押しの反射神経と情報戦を制した者だけが手にできる、
執念の結晶であることを。
そのプラチナチケットを軽やかに渡すあなたこそが、MVPだ🏆。

「もう予約はいいよ!」娘の一言が母の目を覚ます
13:30、ガンダムパビリオンへじいじばあばを送り届ける。
「行ってきま~す!」笑顔のじいじばあば。
このガンダムパビリオン、プラチナチケットなんですよ!!と心の中でこっそり叫ぶ。
残された4人。
混雑はさらに激化。
コモンズすら入場規制がかかっている。
5歳娘は電池切れ、夫の腕の中で昼寝💤。ベンチで休憩することに。
11歳娘と私、人混みの中を空きパビリオンを目指しさまよう。
もはやこれまでか?
いやまだだ、まだ残っている当日予約があるはず、とスマホをガン見する私。
リロード、リロード、リロード――。
すると・・・
「もう予約はいいよ!!!」
娘にキレられる。
その声には怒りと、ちょっと悲しみと、
そして”一緒に今を楽しみたい”という娘の真っ直ぐな願いが詰まっていた。
そうだ、今この瞬間を味わわなきゃ。
スマホをしまい、目を上げる。
人混みの向こうに広がる、大屋根リング。連なるパビリオン。
隣には11歳娘。
この非日常を、娘とともに歩く。
ああ、この瞬間を、胸の奥に焼きつけなきゃ。
最後のミッション:重ね押しスタンプ制覇!
ふと思い出す。
万博スタンプ帳のお楽しみ、「重ね押しスタンプ」が2つで止まっていたはず。
――これだ!
ーーーー「重ね押しスタンプ制覇」!
パビリオンへの道も閉ざされた今、これならコンプリートできるかもしれない。
そこからは、コモンズ入場規制が途切れたすきを見て、スタンプを押しに巡る。
別途、重ね押し用の手作り台紙を作成・持参していたため、
5歳娘用、ばあば用の「重ね押しスタンプ」も同時に、
コンプリート!!
達成感!とともに、迫りくる万博との別れの気配。
相変わらずの人の群れ、もはや入ることのできないパビリオン。
それでもその外観にワクワクし、歩いているだけで楽しい。
ああ、この時間がずっと続けばいいのにーーー。

霧のパークで再会…三世代の笑顔が溶けていく瞬間
夫から電話。時計を見るとすでに15:35。
夫:「今、どこ~?みんな霧のところにいるよ~。次の霧は15:45みたい。」
私:「……ちょっと名残惜しくて東ゲート側歩いてた」
「えぇ!?」呆れる夫。
あわてて11歳娘の手を引いて霧スポット(いのちのパーク)へ急ぐ。霧よ、待っていて。
到着すると、すでに霧が噴き出していた。
真っ白になったいのちのパークで家族を探し、見つけ、また一緒に霧の中へ。
――なんて楽しいかくれんぼ。
霧中の三世代、笑顔が溶けていく。どのパビリオンよりも輝きながら。

じいじばあばとの別れ、万博との別れ
16:00、じいじばあばを本日最後の予約「未来の都市」へ送り届ける。
ここで解散。
「帰りは混雑必至!バスに乗り遅れたら帰れません!!」と念押し。
じいじ・ばあばとは、お正月までお別れ。
万博との別れと、じいじばあばとの別れ。
ふたつの別れが重なり、家族4人寂しさいっぱい抱えて尼崎行きのバスに乗り込む。
「ばあばたち、「未来の都市」で何見てるのかな~?」
11歳娘がつぶやく。
万博の余韻と、夕日の記憶
尼崎の駐車場で自家用車に乗り込み石川へ向かう。
17:45。夕日が差してきた。
ずっと「大屋根リングから夕日が見たいの」と言っていたばあば。
まだパビリオンの中にいたら見逃すかもしれない!と、咄嗟にばあばへ電話。
私:「夕日が見えるかもしれません!!」
ばあば:「今ね、団体休憩所ってところでちょうど見てる~✨✨」
――あぁ、よかった。
大屋根リングからの夕日は叶わなかったけれど、万博での夕日。
きっと、それも格別なはず。
あとは無事に万博からホテルに到着できることを祈るのみ!!
21:00 ばあばからLINE
「ホテル着きました~。途中ドンキホーテに寄ってビールとおつまみ買ってきて、
今夜はゆっくりしま~す♪」
無事到着!!!よし!!!
心の中で再び安西先生ポーズを決める私。
こちら、まだ福井。
覆いかぶさる疲労と眠気に、眠眠打破とブラックブラックガムで反撃中。
ゴールは、もうすぐそこ——たぶん。

そして翌日――ばあばからの電話
18:30、万博疲れを全身にまといながら仕事を終え、夕飯の支度をしているとばあばから電話が鳴る。
「無事家につきました~!!本当~に楽しかった!一生の思い出です。準備から何から何まで本当~にありがとう!!」
なんて嬉しい言葉だろう。
一生の思い出――それはこちらのほう。
68歳のじいじ・ばあば。
連日のニュースで激混みと言われている万博へ、アグレッシブに来てくれてありがとう。
いくつになっても好奇心たっぷりの姿、重い荷物をしょいながらも終始笑顔で一緒に楽しんでくれた姿、私たち、そして娘たちにとっても忘れられない一生の思い出になるだろう。
ーーーそしてばあばの報告は続く。
「今日は通天閣に登ってきました~!レトロな街並みもよかった!射的もしたのよ~」
「あと、昨日はね、あれから空飛ぶクルマも見たの!そしてバスの時間まではEXPOアリーナっていうんだっけ?あそこの芝生のところで寝転がってゆっくりとした時間を過ごしました~」
――え、空飛ぶクルマ見たの!?どんだけラッキー!?
EXPOアリーナで寝転がったってたって!?どんだけ贅沢!?
もはや、私の下調べなんて要らなかったんじゃね?
じいじばあばの「初めての大阪」が心配で、
綿密詳細な旅のしおりまで作った自分が恥ずかしくなるほど、
彼らの“臨機応変力”、無限大。
それこそが旅の醍醐味なんだと、心から思った。
まとめ:万博がくれた、最高の宝物
三世代万博、チャレンジして本当によかった!
・2025万博という「2025年にしか行けないスペシャルな体験」を、
家族みんなで共有できたこと――それこそ「一生の思い出」。
・「当日予約、もういいよ!」という娘の怒りや、
68歳のじいじ・ばあばのアドリブ力に、旅の醍醐味を見た。
→下調べや予約にとらわれず、現地の空気をたっぷりと味わうこと。目に、体に、心に焼きつけること。
この万博の記憶は、きっとずっと色あせない。
激混みも、ハプニングも、全てひっくるめて「かけがえのない思い出」となりました。
    
