それは、ある日突然、音もなくやってきました。
いや、正確には「兆候」はあったのです。
最近、トイレと床の接着面がなんだかしっとりと濡れている。
「あれ? 5歳の娘がおしっこを外に飛ばしちゃったのかな?」
「この寒さで結露しちゃってるのかな?」
そんなふうに自分を納得させながら、私は無心で接着面を拭いていました。
しかし、現実はそんなに甘くなかったのです。
夫の叫び、そして「A4サイズの絶望」
ある日、トイレに入っていた夫が叫びました。
「かーーちゃん!ちょっと来て!!」
5歳の娘じゃあるまいし、なぜいい大人のトイレを介助せねばならんのだ。
まだ要介護には早いだろう?
そんなツッコミを飲み込みつつ駆けつけると、そこには驚愕の光景が。
トイレの床が、A4ノート1枚分ほどの面積でしっかり濡れていたのである。
まごうことなき、トイレの水漏れでした。
水道屋さん召喚:「ぼったくり業者」を回避せよ
水漏れと分かった瞬間、脳裏をよぎるのはネットニュースでよく見る「水道修理のぼったくり被害」。 「基本料金数百円!」と謳いながら、終わってみれば数十万請求された……なんて話を聞くと、怖くて安易に検索できません。
我が家はマンション暮らし。
まずは落ち着いて、マンションの管理人さんに相談しました。
するとマンション管理会社の「住まいのトラブル相談窓口」を案内してくれ、提携している水道屋さんが調査に来てくれることに。
★教訓1 マンション住まいで水トラブルが起きたら、まずは管理会社へ! これだけで「業者選びのガチャ」で爆死するリスクを回避できます。
プロ泣かせ!「良かれと思って」が大失敗
水道屋さんが来る!となった私は、あわててトイレ掃除を始めました。 失礼があってはいけないと、床の水漏れもピッカピカに拭き取ったのです。
ところが、これが大失敗。
やってきたプロの水道屋さん、床を見て一言。
「……どこから漏れてるか、全然わからないですね(苦笑)」
よかれと思った掃除が、まさかの証拠隠滅に・・・。
プロでも、漏れている「現場」を見ないと特定が難しいのだそう。
皆さん、水道屋さんが来る前は「あえて濡れたまま」にしておきましょう。
夫、ウォシュレットへの愛を叫ぶ
水道屋さんの見立てでは、まずは「ウォシュレットの劣化」が疑われました。
- プランA: ウォシュレット部分だけを交換(そこそこのお値段)
- プランB: ウォシュレット不要なら、温熱便座のみに交換(格安!)
ここで夫が、食い気味に激しく首を横に振りました。
「いや、ウォシュレットは絶対に外せません!!」

ノーウオッシュレット、ノーライフ。
その熱い想いに、なぜか水道屋さんも激しく共感。
「ですよね!やっぱり必要ですよね!」と謎の連帯感が生まれ、話は「ウォシュレット付き便座への交換」へと進みそうになりました。
ただし、原因が確定していないため、念のため1週間ウォシュレットの使用を中止して様子を見ることにしました。
衝撃の真実:原因は?
原因を確定させるための、「1週間ウォシュレット使用禁止」。
トイレの周りをトイレットペーパーで囲み、どこから水が染み出してくるかをチェックする、地味な監視作業の始まりです。
しかし、「ノー・ウォシュレット・ライフ」は数時間で幕を閉じました。
ウォシュレットを使っていないのに、わずか数時間で床がびちょびちょになったのです。


再び、水道屋さんを召喚(今度は濡れたまま!)。
プロがじっくり観察した結果、衝撃の結論が下されました。
「これ、ウォシュレットじゃなくて、トイレ本体(陶器)の排水部分のひび割れですね」

……なんですって?
ということは、便座だけ変えればいい話ではなく、「トイレ丸ごと撤去&大規模修理」が必要になるということ。
ガーン。
実は我が家、つい最近、洗濯機の買い替えで30万円を使ったばかり。
神様、追い打ちがひどすぎませんか?
救世主あらわる!謎の物質「Pシール」
絶望する私たちに、水道屋さんが「神の声」を授けてくれました。
「……もし、費用を抑えたいなら。水漏れしている部分を『Pシール』という粘土みたいな素材で固めれば、ひとまずは止まるかもしれませんよ」
Pシール? 初めて聞く名前でしたが、水道業界ではポピュラーな補修材だそう。

さらにこの水道屋さん、後日「ちょっと古い余り物だけど、使って!」と、手持ちのPシールを無償で届けてくれたのです!
水道屋=悪徳業者、という偏見を持っていた自分を、トイレの隅で正座させてやりたい気分でした。
Pシールをまきまき
いただいたPシールは、まるで油粘土のようなねちねちした質感。 これを排水管と壁の接続部分に「マキマキ」していきます。
- 私が仮止めとして、隙間にシールを巻き付ける
- 夫が隙間がなくなるよう、指でぎゅうぎゅう押し付ける
久々の共同作業です。
これまで家事に関しては、どこか「お客様気分」が抜けなかった夫。
しかし、トイレの裏側に顔を突っ込んでシールを押し込むその背中には、一家の主としての覚悟が宿っていた。……ほんの少しだけ。


「これで、30万の出費が浮くかもしれない……!!!」
二人の心は一つ。家計防衛への執念と粘土の力で、トイレは蘇るはずでした。
結末:たどり着いた「ペットシート」という最適解
……しかし、現実は非情です。 数時間後、そこには元気に(?)染み出している水の姿が。
「無念……!!」
排水管の奥底からの漏れには、外側からの粘土攻撃も届かなかったようです。
でもここからが、我が家の真骨頂(という名の適当さ)です。
水漏れといっても、ダムが決壊したような量ではありません。
水道屋さんより「ペットシートを敷けば応急処置にはなる」と聞いていたので、しばらくは「応急処置」を続けようということに。
ペットシートを敷き、1週間に1回交換しながら様子を見よう♪という結論に至りました。
5歳娘が卒業したと思ったら、トイレが……
ドラッグストアへ走り、ペットシートの棚へ。
「えっ、意外と高いな……」
最近オムツの値段が高騰していたので、下の娘がオムツを卒業してていてよかった!喜んでいた矢先。
まさか、トイレ本体にオムツ(ペットシート)を履かせることになるとは。
しかも、ペットシートは基本的に「大容量パック」しか売っていません。
「1週間に1枚使うとして、これ……1年以上もつじゃん!!」
ペットシートは「最強の防災グッズ」だった!
大量に余るであろうペットシート。 何か他に使い道はないかと検索してみたところ、目からウロコの情報を発見しました。
実はペットシート、「非常用トイレ」として超優秀なのです。
【災害時のトイレ活用法】
- トイレの便器にビニール袋を2枚重ねる
- 1枚目(下側)は、便器内の水に触れないためのカバー用
- 2枚目(上側)の中にペットシートを敷く
- その上でおしっこをすると、シートが瞬時に吸収!
- 終わったら2枚目の袋を縛って燃えるゴミに捨てるだけ
これを知った瞬間、廊下を占領していた大量のペットシートが、ただの「負債」から「頼もしい防災備蓄」に変わりました。
「多少場所をとっても、家族を守るためだと思えば気にならないわ!」と、私の心は一気に晴れやかに!
まとめ:トイレトラブルに直面したあなたへ
トイレの水漏れは、心も財布も削られます。 でも、焦って得体の知れない業者を呼ぶ前に、まずは以下のステップを試してみてください。
- マンションなら管理会社へ即連絡!(信頼できる業者への近道)
- 火災保険の「水回りサポート」を確認
今回調べて発見したのが、加入している火災保険の付帯サービス。
無料で応急処置(駆けつけサービス)をしてくれる場合が多いので、管理会社の次にチェックすべきポイントです。 - 水道屋さんが来るまでは、あえて現場を掃除しすぎない!
- 致命的な故障でなければ「ペットシート」で延命できるかも?
- 多すぎるペットシートは、そのまま「防災グッズ」に昇格させよう!
我が家のトイレは今、週1回の「シート交換」という新しいルーティンと共に、今日も元気に(?)稼働しています。
いつか完全に壊れるその日まで、私たちはペットシートと共に歩んでいく所存です。
皆さんも、トイレの床が濡れていても絶望しないでください。
そこには新しい発見が待っているかもしれませんよ!
